「豚熱」ってどんな病気? 宮城の養豚場で発生、人には感染せず
 宮城県内の養豚場で初めてとなる豚熱(CSF)の発生が12日、大河原町で確認された。国内ではこの3年、収束が見通せない状況が続く。豚熱は人にうつらず、感染の疑いがある肉を食べても健康に影響はないという。病気の特徴をまとめた。(編集局コンテンツセンター・藤沢和久)

 宮城県内の養豚場で初めてとなる豚熱(CSF)の発生が12日、大河原町で確認された。国内ではこの3年、収束が見通せない状況が続く。豚熱は人にうつらず、感染の疑いがある肉を食べても健康に影響はないという。病気の特徴をまとめた。(編集局コンテンツセンター・藤沢和久)

 豚がかかると発熱や食欲不振、皮膚の変色(チアノーゼ)、呼吸障害といった症状が出る。感染力が強い上に進行が早く、致死率も高い。

農水省は宮城など32都府県をワクチンの接種推奨地域に指定。接種を進めるが、接種前の免疫が十分ではない離乳直後の子豚が感染する例もある。

ウイルスは感染した豚やイノシシの唾液、排せつ物などに含まれ、空気中を漂う微粒子(エアロゾル)でうつることはないとされる。感染した野生イノシシが移動して広げているとみられる。

 感染予防にはネズミなど小動物の侵入を防ぎ、豚舎内外で使う長靴を分けるなど、ウイルスを持ち込まないことが重要。電気柵で養豚場を囲んだり、ワクチンを含んだ餌を野生イノシシ向けに山野に埋めたり、あらゆる取り組みが全国で行われている。病気を広めないため、むやみに野生動物や家畜に触るのもNGだ。

 農水省動物衛生課の担当者は「CSFウイルスは人に感染しない。肉を食べたり、接触したりしても人体に影響はない」と強調する。そもそも、感染が確認された動物は速やかに殺処分され、市場には出回らないという。消費者として正しい知識を持ち、冷静に受け止めたい。

[豚熱]1800年代、米国で初めて確認された。当時、米国で人のコレラが流行していたことから豚コレラと呼ばれたが、コレラとは全く無関係。2019年、農水省が豚肉の風評被害につながるのを避けようと、法律上の名称を「豚熱」に変更した。
河北新報

PETLIFE24事務局2021.12.24

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