保護した犬猫7割、多頭飼育崩壊が原因 神奈川は殺処分ゼロ継続
神奈川県動物愛護センター(平塚市)が2022年度に保護した犬猫の「殺処分ゼロ」を達成した。犬が10年連続、猫が9年連続。ただ飼えなくなって保護した犬猫の7割前後は「多頭飼育崩壊」が原因とされており、センターは飼い主に適正な飼養を呼び掛けている。

独自に動物愛護センターをもつ横浜、川崎、横須賀の3市を除き保護した犬猫は22年度に605頭(前年度比262頭減)だった。

 このうち、犬は前年度比38頭増の251頭が保護された。理由のうち「飼えなくなった」は多頭飼育崩壊が影響し、同50頭増の106頭だった。「所有者不明」は同5頭減の133頭、「繰り越し」が同7頭減の12頭となっている。

 迷い犬のホームページ掲載や22年6月にマイクロチップの装着義務づけ化もあり、78頭は飼い主の元に戻った。県民に34頭が譲渡。ボランティアに100頭が譲渡され、うち47頭は新しい飼い主に譲られた。収容中の死亡は3頭、36頭が年度をまたいで保護された。

 保護した猫は、前年度比200頭減の454頭だった。「飼えなくなった」が266頭で6割近くを占め、「所有者不明」が同80頭減の79頭、前年度からの保護継続は30頭増の109頭に上った。

 139頭は県民に譲渡された。またボランティアに132頭が譲られ、うち103頭が新たな飼い主が見つかったという。元の飼い主に戻れた猫も1頭いた。収容中の死亡は14頭、168頭は保護が23年度に継続された。

 県動物愛護センターは新型コロナウイルスの影響で開催を控えた対面式の譲渡会を秋以降に再開予定。手軽に参加できるオンライン譲渡会についても継続する方針という。センターは「近年、全国的に多頭飼育崩壊が問題になっている。殺処分ゼロを継続するためにも、飼い主は適正な飼養を」と呼び掛ける。【岡正勝】

PETLIFE24事務局2023.05.11

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