【鹿児島】アマミノクロウサギを特別公開

世界自然遺産に登録された鹿児島・奄美の自然について学ぶ講演会が20日、鹿児島市の平川動物公園で行われた。同園に保護された治療中のアマミノクロウサギ4匹のうち2匹が特別公開された。

 「人と自然の共生にむけて」と銘打ち、親子連れら約40人が参加した。

 4匹は交通事故に遭ったり、野生化したネコと思われる動物にかまれたりしてけがを負い、同園が野生復帰をめざして飼育している。公開されたオスの「ゆわん」は交通事故で股関節を脱臼し、手術を受けた。歩けるようになったが右足を引きずるため褥瘡(じょくそう)ができるという。担当獣医師の前谷史恵さんは「交通事故に気をつけ、ネコは家で飼って去勢手術を」と訴え、「そうすれば(同園にいる4匹も)被害に遭わず、今も島で暮らしていたかもしれません」と話した。

 環境省奄美野生生物保護センターの阿部慎太郎所長は、新型コロナが落ち着いて観光客が急増した場合の影響を懸念。「島の人たち、島に来る人たちが自主的に夜の運転はゆっくり走ろうなどと心がけてくれる島になることが理想」と訴えた。鹿児島大共同獣医学部の大和修教授は「奄美の自然の象徴がクロウサギ。クロウサギを守ることは奄美の自然、日本の自然、そして人間の未来を守るということ」と強調した。(ライター・知覧哲郎)

PETLIFE24事務局2022.03.31

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