カササギ、電柱に営巣で停電の可能性も 九州電力がパトロール強化
国の天然記念物で佐賀県鳥でもあるカササギが、春先から5月にかけて営巣の時期を迎えている。巣の材料には木の枝だけでなくワイヤーハンガーなど金属も使われ、電柱への営巣は停電事故につながる恐れがある。九州電力送配電佐賀支社はパトロールを強化するなど停電防止に努めており、巣を見つけたら近くの配電事業所へ連絡するよう呼びかけている。

 カササギの営巣期間は1?5月で、同支社管内の電柱への営巣数は2019年2600カ所、20年2400カ所、21年2100カ所が確認されている。

 営巣は電柱上部や変圧器周りに多く、巣材は木の枝のほか、金属製のワイヤーハンガーやビニールハウスの留め金具、針金などが使われるという。巣は直径0・5?1メートルほどになり、電線に触れると停電につながる可能性がある。同支社管内では、営巣による停電が19年度1件、20年度5件、21年度1件起きた。

 カササギは国の天然記念物のため巣を勝手に除去できない。カササギとの共存を目指す同支社は、営巣中は巣が電線に触れていても除去せず、接触部分の巣材をカットしたり、停電につながる恐れのある針金を取り除いたりして対応。巣の除去は県や市町の教育委員会に届け出て、6?10月の巣立ち後の古い巣のみ行っているという。

 同支社では停電を未然に防ぐため、電線に絶縁カバーを付けたり、電線の間隔を広げたり、変圧器の隙間(すきま)に侵入防止用の絶縁カバーを付けたりするなどのさまざまな対策も講じている。同支社は「電柱の巣に気づいたら最寄りの配電事業所へ連絡してほしい。停電の未然防止のためにも協力をお願いします」と呼びかけている。【斎藤毅】

PETLIFE24事務局2023.04.20

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