【長崎】長崎市のネコ殺処分「ゼロ」へ課題は
ネコの殺処分が全国でワーストレベルとなっている長崎市。田上市長は28日、ネコの殺処分ゼロを目指す考えを示しました。野良ネコを救う活動をしている市民団体は、去年7月に施行された条例を「正しく理解することが必要だ」としています。

長崎市議会2月定例会の一般質問。

(田上長崎市長)「早期に殺処分ゼロが実現できるようこれまで以上に努力を重ねていきたい」

田上長崎市長は、県が掲げる2029年度の「動物殺処分ゼロ」の実現に向け、獣医師会や愛護団体、市民らと連携し取り組む考えを示しました。

長崎市動物愛護管理センターによりますと、2020年度に殺処分されたネコは536頭で、中核市の中でワースト1位でした。

翌21年度は373頭で20年前と比べると10分の1以下となっていますが、依然として多いのが現状です。

「長崎さくらねこの会」代表の山野順子さん。道端で命を落とす野良ネコをなくそうと、不妊・去勢の手術をしたうえで、地域での餌やりや掃除を行う「地域猫」の活動を続けています。

(「長崎さくらねこの会」山野順子代表)「野良ネコは飼い主がいない、不妊化が実施されていないネコを指す。ここ数年、殺処分のワーストクラスから脱却できないでいる現状がある」

長崎市では去年7月、動物愛護管理条例が施行。

10匹以上動物を飼う際は届け出が必要となったほか▽不妊・去勢手術を行った、または行う予定のあるネコ以外にはエサを与えない▽エサを与える時は時間を決め、食べきれる量にすることなどがルール化されています。

施行から8か月たった今、山野さんはある変化が起きていると言います。「エサをネコに与えなくなってしまったので、やせ細ったネコがちらほらと見えるようになった。息絶えてなくなっている話も いくつか聞いた」

山野さんは、“エサを与えない”という言葉だけが先行していると指摘。条例を正しく理解してほしいと話します。

殺処分されるネコをなくすために。22日には「まちねこ保健室」を開設。ネコの不妊化を中心にさまざまな相談を受けつけています。

(山野さん)「不妊化についてどうしたらいいのかなど悩んだ時に ここに来て、アドバイスを受けたりどういうことをしたらいいのか などクエスチョンを解決できるところにしたい」

また、長崎市香焼町にも地域ネコを保護し譲渡するシェルターも設置し、活動の幅を広げています。

(山野さん)「無責任にエサをネコにあげて繁殖を繰り返すのは人、地域、ネコにとってもプラスにはならない。 不妊化をきちんと実施して地域ネコとして見守り続けることが今後の解決法になるのでは」

PETLIFE24事務局2023.03.09

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