動物園の役割学ぶ 奄美博物館で自然講座 親子25人が参加
奄美市立奄美博物館の自然講座「動物園のおしごと」が18日、鹿児島県奄美市名瀬の同博物館であった。奄美大島内の親子25人が参加。飼育員や獣医、教育普及員など動物園に勤務する人々が、動物の研究や種の保存、教育の普及など幅広い役割を担っていることを学んだ。

講師は「沖縄こどもの国」学芸員の金尾由恵さん(42)。冒頭で九州南部から琉球列島に広がる琉球弧について、地理学的な分類と生息する野生生物の違いなどを説明した。

 続いて、沖縄こどもの国で飼育している生き物や動物園の仕事を紹介。飼育員が溶接などの技術を身に付け飼育環境の向上に取り組んでいることや、広報や教育普及の担当者が、園内外で多くの人に動物に興味を持ってもらうために行っている工夫点などを、映像を交えて解説した。

金尾さんは、動物園を「動物や自然を守り、未来につなげる場」と表現。園内で撮影された貴重な動物たちの出産シーンを上映し「動物園での飼育により、動物が人に慣れ、野生の暮らしでは人に決して見せることのない姿を観察できる。それらが生態調査や、種の保存に向けた研究につながっていく」と伝えた。

 親子で参加した龍郷町の児童は「沖縄と奄美には似ている動物が多いと知ることができてよかった。沖縄の動物園では、たくさんの生き物を飼育していてすごい。奄美にも動物園があればいいのに」と笑顔で話した。

 金尾さんは「奄美は固有種が多く、素晴らしい場所。それを誇りに、子どもたちにも生き物のことをたくさん学んでほしい」と語った。

犬吉猫吉編集部2022.11.01

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